稽古場日記

稽古場日記 その6

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第六回 稽古場日記

 

おはようございます!ブービーマンです。

先日、木村桃香(役者)による稽古場日記がありましたが、ブービーマンも負けずに稽古場日記、続けていきますよ~

お楽しみに!

さて、まず皆様にお知らせです。

 

 

先日、次回公演『ヤング・ブラザーズ』

プロモーションビデオが完成いたしました!!

 

URL:https://www.youtube.com/watch?v=gd-HIT84noo

 

主人公、ジャックのバー“ヤング・ブラザーズ”に集まった大学時代の仲間たちが集まってある一日を描いた作品です。

PVと銘打っているように、映像に登場するのは次回公演『ヤング・ブラザーズ』の登場人物たちなので、劇を観る前に見ていただくと、各キャラクターや“ヤング・ブラザーズ”の雰囲気を本編にてつかみやすくなると思います。ぜひ、ご覧ください!!

 

さらにもう一つお知らせ、

 

本公演のフライヤー完成しました!!

 

オモテ

ウラ

描かれているのは舞台となっている主人公 ジャックのバー”ヤング・ブラザーズ“。

とにもかくにもカッコいいですね。バーのちょっとほの暗い空間の中にたたずむ登場人物五人。しかも彼らを下から上と見上げる構図が私は好きです!

また、全体的にかっこいいフライヤーに仕上がっている中でもところどころ「あれ…これって笑」となる要素がちりばめられているところに魅力を感じます。100%美人であるよりも、ちょっと「あれ…(笑)!」ってなる人のほうが魅力的に感じてしまうのに似てます。そんな感じがします。

 

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ここで、今回の公演フライヤーを作成した武田英里子にインタビューしてみました!

 

ブービーマン(以後ブ):お疲れ様でした!

 

武田:ありがとう!

 

ブ:今回演出からどんなオーダーが来てたんですか?

 

武田:演出からは「今回の劇の舞台がわかるようなもの」っていうことが来たけど、基本的に自分の好きなように書かせてもらったかな。それで細かな部分を演出と相談して変えていく感じだね。

 

オモテ

舞台となっているバーがモデルとなっています。

 

武田:裏面は“バー”ってことだからちょっとぼろい“メニュー表”をイメージしました。

ちょっとぼろいメニュー表をイメージした裏面。なんかこう人を安心させる質感が伝わってきますね。

 

ブ:なるほど…!作るのどうでした…?大変でした?

 

武田:仕事との関係で時間がなかったのは大変だったかな~

(それは、本当にお疲れ様です…!)

 

武田:まあ、あと、苦労話ってわけではないんだけど、時間がなかったから、配役決まる前に書き始めてたから、役者に寄せて書いてないんだよね…でもいざ見てみると役者と似たようなキャラに仕上がって「奇跡だ…!って(笑)」

 

 

ラフ画1 キャラはほぼ変わらず。後ろには塔が(この塔が何かは劇場でどうぞ!)。

 

ラフ画2 背景がバーに変更。またこの時はタイトルが下に。

 

武田:あと、厳密にいえば、ポッポ(右中段)だけちょっと修正したんだけどね

完成形

(確かにちょっとスリムになってる…!)

 

ブ:じゃあ一番こだわったところ、一番気に入っているところはどこですか…?

 

武田:「線」ですね。輪郭とか影とかはすべて黒い線で描いたのでかなり時間をかけました。

 

ブ:あっ、本当だ!

こういったところも

ここも。全部陰影は黒い線で描かれてます。すごい…

 

 

 

 

ブ:本当にお疲れ様でした…!ちょっと気になってたんですけど、この右下にいるクワガタって…

 

武田:そうです。団体の顔なのでどっかには出したいなっと思ってました。

 

でた!!

去年のこいつであり…(昨年度公演『バゲット・ネイション』フライヤーより)

こいつですね…!(本年度団体フライヤー)

何食わぬ顔で、しれっと公演フライヤーにまでも登場してきました…!

 

 

ブ:なるほど…(笑)ですよね。

あと右中段の男の人が座ってるのって…

武田:それは劇を観てくればわかります!

 

 

そうなんです!

実際に劇場に来て作品を観ていただくと、より武田が込めた遊び心がわかりさらにフライヤーの奥深さが楽しめるものになってます。

この公演フライヤーは29日から始まる他団体様の公演へ折り込ませていただいております。

なのでこのフライヤーを手に取った皆様!劇場にご来場くださいね~!

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さて、先日のお盆明けの稽古では演出からいつもの稽古とはちょっと違った提案が…

 

戸部:「お前ら、劇観るぞ」

 

といって取り出してきたのがこちら

TEAM NACS『悪童』

(※TEAM NACS:森崎博之・安田顕・戸次重幸・大泉洋・音尾琢真の五人からなる大学時代同級生で組まれた北海道出身の演劇ユニット。)

 

戸部曰くNACSの劇は毎回必ず笑いにをとりにいくところがあってそこを参考にしてほしかったのだとか。

 

 

私は恥ずかしながら、TEAM NACSでは大泉洋さんくらいしか知らなかったのですが、少なくとも大泉洋さんは『悪童』だけでなく、テレビや映画でも幅広い役柄を演じ分ける役者さんとして活躍してますね。どんないじりも笑いに変える優れた三枚目の役者。絶対にこの人がいたら座組は楽しいんだろうな~と思わせる魅力。かと思えば、某ナゾトキゲームの主役のようなかっこいい、まじめな役でも人を魅了することもできる。演技の幅を広げようと模索する我々が見るにはうってつけなのでしょう。

 

 

さて、そんな『悪童』を観終わった後、稽古に参加していた各役者に感想を聞いていくんですが、ここで私が感じたのは、やはり劇を一つ見るにしても経験の差、普段の姿勢の差、というのが現れるなということです。

 

特にそれを感じたのは今公演の主役・徳山英伸の感想でした。

主役を含め、数々の舞台で経験を積んでいる徳山。

目の付け所が鋭く、またいろんな観点から劇を観てるんだなということをうかがわせます。

さらに、自分の言葉を使って何が良かったか、何が自分とNACSとの間にあるのかを具体的に言い表してもいました。

 

見終わった後の稽古でも、先ほど観て得たNACSの良いところを取り入れ、すぐに取り入れて、表情や動きをより豊かなものにしていました。

観劇後の徳山

 

稽古後どういうことを考えながら観ていたのか、と聞くと…

 

徳山:「ほら、トヨタ自動車でよく言われるやつやん(笑)『なぜ?』を5回自分の中で投げかけてみるやつ。『なんでここの間が重要になるのかな。』とか動きが全然違うな…と思ったら、『なんで、自分とどう違うんやろ…』って感じで。そうすると、ただぼーっと見ているよりも圧倒的の頭に残るんだよね~」とのこと。

 

 

トヨタ式「なぜなぜ分析」、と呼ばれるもの。トヨタ生産方式を生み出した元副社長 大野耐一が提唱したもの、だそうです。なんでそんなもの知ってたんでしょうか(笑)

商学部生アピールなんでしょうか…⁉俺こんなことも知ってるよ!という感じの(けどあんた留年して

 

感想を突然求められても徳山がすぐに自分の言葉で表現できたのは普段からそういう考えをしているからなんですね。

(ほめられるとすぐ調子に乗る商学部 徳山)

 

大泉洋さんしかり、うまい人だったり、その道を究めている人は一度にものすごく多くのことを考えているのだと思います。しかもそれを苦労とも思わないで、もっと言ってしまえば考えるわけでもなく、コツをつかんで、やりこなしているよう見えます。

同じように徳山の動きも、ただ単に彼が歩いただけでも、足先、指先、表情まで「あ~、神経をとがらせているんだな…」と思わせるものがあります。

 

徳山の良いところとして、彼はいろいろなことに興味を持ち、また興味を持ったことにはとことん研究し、没頭して分析し、より良いものへと昇華しようと努めるところがあります。

 

それが脚本のことであれ、演出からの指摘のことであれ、また役者以外にも照明や衣装のことであれ、さらには演劇以外のことであれ、冷静に分析を重ねます。

徳山を駅のホームで観たほかの団員が言うには、徳山は自分で自分のセリフを吹き込んだアイポッドを聞いて、脚本を読みながら歩いており、危うくホームから落ちそうになってた。とも。(それはさすがに、危ね~よ(汗))

今回も徳山は色々なことを考え、捉えるための手段として「なぜなぜ分析」を用いたのだと思います。

そういった姿勢というのは、演劇の局面だろうが、そうでなかろうが実は変わらないのかもしれませんね。

“なぜ?”を考え続けることは、深い分析につなげていくための第一歩となります。

演劇上達のヒントは意外と日常に転がっているもので、また日常からすでに得られるものなんだと改めて感じさせられました。

 

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早くも残りも三週間となりました。

先日、本番の会場であるかもめ座での稽古もさせていただき、いよいよ本番が近づいてきたことへの緊迫感を座組一同共有し、これまで以上に各作業に力が入ります。

今後、他のスタッフの活動等もこのブログでお伝えしていきたいと思います。

ご期待ください!

 

21歳です!まだまだヤングマンです!

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